神戸市東灘区のJR[摂津本山]駅 または阪神電鉄[青木]駅 徒歩15分に位置するうはらクリニックは、ろっこう医療生活協同組合が運営する「地域住民による住民のための診療所」です。

パーキンソン病・認知症の診断治療

神経内科って知ってますか?

灘診療所の患者さんの高齢化と神経難病の増加

灘診療所も30周年を越えて通院患者さんも古い人は90才近くになられます。高齢化と共に元気で活躍していた組合員さん達も「認知症」とか「パーキンソン」とか表面には見えねど不自由きわまりない病気になり困ることが増えてます。そこで村上も春から「日本認知症学会」に入れていただいて勉強することにしました。これら神経難病を治療する科目に実は精神科ではなく神経内科という内科の分野があるのです。神経内科は心療内科とも違います。

一般に内科医師になるべく卒後研修を受ける場合にこの神経内科という分野を勉強する場合は神経内科に3ヶ月関わったら長い方です。神経内科なんかわからない、パーキンソン病の患者など全然全く患者も診たことがない内科医も居るのです。幸い私の研修した神戸大学には「神経内科」があって研修医師だった数ヶ月間神経内科外来に付かせてもらったことがあります。25年前の話なのでその頃はパーキンソンも認知症も薬がほとんどなく「診断も難しいうえに診断はしても治療方法がない」不幸な科目で「不人気な科目」の代表のように言われたものでした。

あのころ不毛と思われた神経内科の分野に進んだ志ある医師達のおかげで今まで治らないと思われていた病気の原因が解明されつつあり治療法も開発されてきました。現在パーキンソン病のお薬は7種類20品目ほど市販されるようになりました。灘診療所にも90人のパーキンソン病の患者さんが通院されています。何種類かの薬を組み合わせると「転ばなくなった」「歩けるようになった」と喜んでいただけます。このような治療分野が神経内科なのです。

認知症の新薬が次々と発売されています

神経の病気で多いのはやはり認知症ですね。灘には85人の認知症患者さんが通院していますが、今年はアルツハイマー型認知症治療薬の発売ラッシュです。

これまで日本では国産で世界に誇る認知症治療薬だったドネペジル(商品名アリセプト)が唯一の薬でした。今年になってガランタミンやメマンチンなどすでに海外では使われている薬剤が次々と発売になっています。

変わったところでは飲まずに皮膚に貼り付ける認知症治療薬も発売されます。

東日本震災・大津波の影響で発売が3ヶ月遅れたものもあり「まだか?まだか?」と問い合わせが続いていました。特にメマンチン(商品名メマリー)は今までの薬と作用の仕方が違うため大いに期待されている薬であります。これら認知症の薬はいまだ認知症の原因を治す薬ではありませんが、症状を2-3年前に戻す効果があり、さらに進行を遅らせる効果が期待されます。

地域の診療所こそ認知症治療に取り組むべきだ

認知症で困ると「先生!専門医に行って精密検査したいから大学病院に紹介してちょうだい」という家族の方も多いのですがたとえば大学病院へ行っても検査はしたが結局治療は同じというケースがほとんどです。むしろ認知症は地域社会でどうやって暮らしていくのかを考えながら治療したりケアすべき病気です。

アルツハイマー病以外の脳腫瘍や脳梗塞による認知症なら灘診療所でCT撮れば診断が付きますしピック病や前頭側頭葉型認知症でも治療する薬の選択肢はアルツハイマーとほとんど同じです。

そうそう神経内科医はパーキンソン・認知症・脳梗塞や水頭症など脳の病気以外にも末梢神経や筋肉が衰える病気など多種多様の疾患を相手にする仕事です。人間の身体は全身に神経が行き渡っていますし、脳がやられると全身の機能が障害されるわけでその意味では神経内科医は全身を診ることができる内科医であるとも言えるのであります。

2012年1月 村上正治

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